http://www.zoglo.net/blog/jinzhengxiong 블로그홈 | 로그인
人生山あり谷あり。
<< 11월 2024 >>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

방문자

나의카테고리 : 일본설화

3-13『青(あお)の洞門(どうもん)』
2011년 11월 22일 12시 28분  조회:3616  추천:0  작성자: 망향

3-13『青(あお)の洞門(どうもん)』

 

―大分県―

 
 豊後(ぶんご)の国(くに)、今の大分県下毛郡本耶馬溪町(おおいたけんしもげぐんほんやばけいまち)にある青(あお)の洞門(どうもん)ね、これにまつわる話をしましょうか。
 山国川(かやくにがわ)に臨(いど)む断崖(だんがい)、耶馬溪の競秀峰(きょうしゅうほう)は、遠い遠い昔から交通の難所として知られておりました。
 この絶壁の中腹(ちゅうふく)に、青の鎖戸渡(くさりどわた)しがありました。目もくらむ岩壁(がんぺき)に沿(そ)ってつながれた丸太の上を、鎖に伝って渡るしかない、そりゃ危ないもんでした。樋田(ひだ)から青へ行くには、どうしても通らなければならない道でしたから、足を踏みはずして命を落とした人馬(じんば)は、数知(かずし)れんほどだったと聞いております。
 その競秀峰の苔(こけ)むした岩壁に、いつごろからか、一人の僧が槌(つち)を振(ふ)るうようになりました。僧の名は禅海(ぜんかい)といいました。俗名を福原市九郎(ふくはらいちくろう)といい、かって江戸で、中川四郎兵衛(なかがわしろべえ)という武士の庸人(ようじん)として仕(つか)える身でしたが、あるとき、ささいなことが原因(もと)で主人を殺(あや)めてしまいまして、その罪(つみ)ほろぼしに、僧形(そうぎょう)となり名を禅海と改めて、諸国行脚(しょこくあんぎゃ)の旅に出ていたのでした。
 四国八十八か所を巡り、九州、豊後の耶馬溪の樋田にたどりついた禅海は、この絶壁の鎖戸渡しを見て雷にうたれたようにその場にたたずみました。これこそが求めていた道だと確信し、この山裾(やますそ)に洞門を掘る一大誓願(いちだいせいがん)を立てましたそうです。
享保(きょうほ)二十年に最初の槌を振るって以来、禅海は昼夜なしに洞門を掘り続けました。初めのうちは禅海を気違(きちが)い扱いしておりました村人たちも、一年たち、二年たちするうちに、禅海の苦労をねぎらう者も出てきましてねえ。
 それからまた五年、十年がたち、いつしか二十五年という、気の遠くなるような月日が流れていました。禅海は、ただひたすら岩にノミを当て、槌でたたく毎日でした。
 その頃、一人の若者が禅海を捜して青の鎖戸渡しまでやってきました。過ぎし日、禅海が殺めた中川四郎兵衛の長男、実之助(じつのすけ)でした。
 父の仇を討つため、この地へやって来たのでした。掘られた洞門から土を運んで出てきた男に、りんと声をかけました。
 「禅海か、俗名を福原市九郎に相違あるまい」
 禅海は、まぶしげにその若者を見ながら、
 「いかにも、してそこもとは」
と、問いかえしましたら、
 「それがしは、中川四郎兵衛の一子(いっし)、実之助と申す。父の仇を討ちに来た」
と名のりましたそうです。
 「おお、中川さまの御子息か。いかにも禅海、そこもとの父を殺めた市九郎に相違ありませぬ。じゃが何とぞ、お待ち下され」
 「この期(ご)に及んで命乞いか」
 怒りで気負いたった実之助に、禅海は静かに言うた。
 「命乞いではありませぬ。ただ禅海が罪ほろぼしに掘っておる、この洞門が貫通するまで、仇討ちはお待ちいただくわけにはいくまいか」
 実之助は禅海が掘っているこの洞門が、今では、この村の人たちのみならず、ここを通る旅人たちの期待にまでなっているのを識(し)らないではありませんでした。目の前の、伸び放題の髪の毛に、破れた衣をまとっている、とても人間とは思えぬ姿に、いつしか、心を打たれてしまいました。
 その日から、禅海と並んでノミと槌を振う実之助の姿が村人たちの目に見られるようになりました。仇を討つ者と討たれる者とは、お互い目的は違いながらも、ただ黙々と槌を振るうのでした。
 そして五年後、ついに青の洞門は完成しました。禅海が堀り始めて三十年目のその日、思わず抱き合う二人の目に、汗と涙が光っておりました。
 「実之助殿、そなたのおかげで、ようやく誓願が成就(じょうじゅ)致しました。禅海、いや、福原市九郎、もう思い残すことはござりませぬ。約束じゃ、お斬りなされ」
 静かに首をさしのべる禅海、
 実之助は、その禅海の手を固く握りしめると、そのまま江戸へ帰って行きましたそうです。
 今、この青の洞門は舗装され、広くなっておりますわね。でも壁面には、禅海の槌の跡もところどころに残っておりまして、その苦労のほどがしのばれるようになっております。
 むかしかっぽ米ン団子。
 

[필수입력]  닉네임

[필수입력]  인증코드  왼쪽 박스안에 표시된 수자를 정확히 입력하세요.

Total : 166
번호 제목 날자 추천 조회
166 3-55『住持(じゅうじ)の夜遊(よあそ)び』 2011-11-22 0 6128
165 3-54『もんじゃの吉(きち)』 2011-11-22 0 4708
164 3-53『寝太郎(ねたろう)の聟(むこ)入(い)り』 2011-11-22 0 4419
163 3-52『塩(しょ)っぱい爺(じ)さま』 2011-11-22 0 5124
162 3-51『雪姫(ゆきひめ)』 2011-11-22 0 4853
161 3-50『ネズミの金干(ほ)し』 2011-11-22 0 4494
160 3-49『こぶとり爺(じい)さん』 2011-11-22 0 4722
159 3-48『郭公鳥(かっこうどり)の由来(ゆらい)』 2011-11-22 0 4671
158 3-47『飯(まま)食(く)わぬ嫁(よめ)』 2011-11-22 0 4485
157 3-46『嫁(よめ)と姑女(しゅうとめ)』 2011-11-22 0 4466
156 3-45『葉(は)のない木(き)と葉のある木』 2011-11-22 0 4578
155 3-44『鯖売(さばう)りと山(やま)ん婆(ば)』 2011-11-22 0 4355
154 3-43『これ彦八(ひこはち)、早(は)よ話(はな)せ』 2011-11-22 0 4199
153 3-42『五寸釘(ごすんくぎ)』 2011-11-22 0 4127
152 3-41『爺(じい)か神(かみ)か』 2011-11-22 0 4095
151 3-40『きつつきと雀(すずめ)』 2011-11-22 0 4495
150 3-39『金(きん)の鳩(はと)』 2011-11-22 0 4456
149 3-38『おれが大(おお)きい』 2011-11-22 0 4520
148 3-37『往生(おうじょう)の薬(くすり)』 2011-11-22 0 4280
147 3-36『夫婦(みょうと)のむかし』 2011-11-22 0 4402
‹처음  이전 1 2 3 4 5 6 다음  맨뒤›
조글로홈 | 미디어 | 포럼 | CEO비즈 | 쉼터 | 문학 | 사이버박물관 | 광고문의
[조글로•潮歌网]조선족네트워크교류협회•조선족사이버박물관• 深圳潮歌网信息技术有限公司
网站:www.zoglo.net 电子邮件:zoglo718@sohu.com 公众号: zoglo_net
[粤ICP备2023080415号]
Copyright C 2005-2023 All Rights Reserved.